第28回放流式

第28回釧路シャケの会放流式
                       釧路シャケの会 会長 小杉和寛

28回目の放流式を行うことができますのも当会の活動を支持・応援をしていただいた関係諸機関並びに協力会、稚魚の里親様、会員の皆様の熱意ある参加のおかげと感謝いたします
私達のふるさとの川「釧路川」に本日旅立った稚魚はふるさとを求めて帰って来ます。
この川をさかのぼり釧路湿原の中でサケが次世代を産卵することが生命の命ずるところなのです。
この営みに多くの市民の理解がもらえるように期待したいと考えています。自然を大切にする釧路市民の願うところと思います。街の中の川がサケにも私達にも共通する故郷になります。

                 巡り合い
鮭は川で生まれて、海で育ちます。そして自分の川にもどってきて次の世代に命を繋いでいきます。遠い祖先とこれからの子孫がこの川・湿原でめぐり合っていると云えます。基本的には川の魚である鮭はある時(600万年前とか)海に出るようになったようです。そこには川では得ることの出来ない豊かな餌がありました。
鮭が自分の生まれた川に戻ってくる、というのは知られた話ですが、なぜ16000キロにもなる回遊の末に回帰できるのかは人知としてはマダ分っていません。

一方川で生まれた稚魚が春を迎えいよいよ海への旅の出発からすぐに試練が始まります。命を繋いでいく行動が営々と続いている訳ですが、鮭もまた他の命の餌になります。川を出発した稚魚は海にたどり着く前に6割くらいの数が免耗してしまうともいわれるくらいです。他の命をいただくけど、他の命に提供もするのです。
鮭の命を支える物は、まず先祖から引き継いでいる生き方が上げられます。
大袈裟に言えば命の主体性でしょうか。それに加えて環境のことがあります。
自然は鮭だけでなくあらゆる命あるものに生きられる環境を用意しています。

生き物とこれを囲む環境を見てみると無限の巡り合いが見えてきます。
水・大気(水の中に豊富な酸素が溶け込んでいます)流れを作る渓流―そこに水を供給する山―山に水を蓄える柔らかい土―その土を作る木の葉―それを育てる日光―木の葉の養分が流れに運ばれ植物性のプランクトンを育てるー一つ一つ見ていくととても説明し切れません。このいくつもつながり、巡り合いから見えてくるものがあります。
それはひとつの種だけが繁栄する仕組みではなく、ひとつの種が繁栄することが他の種の繁栄を促す、ということです。この世に自分の種だけの繁栄を図っているのは(がん細胞)だけです。人は自然界の癌になってはいけないと思います。人が生きているということは結果として多くの命をいただいていることになります。生き物の約束に従うと、人も他の種が生き易くなるような生活をしなければならないのではないでしょうか。3.11以降このことを強く思います。自然界においての食物連鎖は文字通り自然に行われていますが、人間は仕組みを理解することが出来ます。
この認識で持って自分の存在が他の存在を促すありようが自然の理にかなった巡り合いを産み出すことになるのではないでしようか。こと鮭に限って言えば日本の中で鮭が自然産卵が出来るのは小さなスケールの物を省けば(釧路湿原)くらいになっています。日本の鮭の原種を確保できる貴重に場所になります。
釧路川に鮭が戻ってこられるようにするのは(夢)としてではなく、「必要」なことだと考えています  
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by wakan55 | 2012-05-05 22:11  

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